僕の実家は、祖父の代から
福岡書芸院という書道教室を営んでいます。
幸か不幸か、父から継ぐモノはないから他のことをやれと言われていたので、
大学を卒業してデザイン事務所に就職しました。
しかし、意外にもデザインをしていく中で、書の大切さを理解したというか、
自分に必要不可欠なものだと考えるようになりました。
僕が書家の息子と分かると、大体人は自分が何段とったという話しか出てきません。
それは、僕たちが受けてきた書道教育というものに問題があるのだと思います。
先生が書いたお手本を真似て、トメ・ハネ・ハライに気を配り、良ければ朱墨で二重丸。
本来、上手に書くだけが書ではなく、文字の成り立ちから考えてみたり、
昔の素晴らしい書家の作品を臨書したり、手紙を書いてみたりと、いろいろ学び方はあると思います。
以前から父はいろいろな書の学び方を提案していましたが、
最近になって、生徒さん特に児童の、書に対する反応の良さを感じているところです。
熱心な子は漢字の語源の本を買ったりと、嬉しい話を耳にして喜んでいます。
さて、書道の未来は明るいのでしょうか?
小学3年生の仮名「高野切第一種」の臨書。
奇をてらった文字でなく、書家も良いと思うロゴデザインを目指しています。
素泊まりの宿「一間」山口県大津島